円山応挙 革新者から巨匠へ in*三井記念美術館

 

単品ならあちこちで見ていますけど、円山応挙のみを集めた展覧会はわたしは初めてかな。

この会場は前にも来ていますが、かなり久しぶりで、たぶん前回は8年くらい前だと思います。感覚的にはそんなに前って感じがしないけどな…。

 

☆以前の円山応挙、展覧会レポート

個人的に、円山応挙といえばこの↑藝大美術館で見た「松に孔雀図」がめちゃくちゃ素晴らしくて、今でも印象が強いです。

これは兵庫県の大乗寺にある障壁画で、このお寺は「応挙寺」とも呼ばれているそうです。叶うなら、もう一度見たいものだ。

 

そして今回は、香川県の金刀比羅宮、別名「こんぴらさん」にある障壁画の一部がやってきました。しかも該当作品、撮影可です。

 

「遊虎図襖」

金刀比羅宮、表書院の「虎の間」にある襖。

 

 


円山応挙は実物の虎の毛皮を見て描いたらしくて、広げた皮をそのまま写生したものも展示されていました。(本間美術館所蔵の「虎皮写生図」)

なので模様はかなりそれっぽいのですが、体形は猫を参考にしているのかな、かなり可愛らしい感じですね。

あと、実際の虎の目は瞳孔が丸く、明るい場所でもこのように縦長にはならないです。毛皮から分かる事以外は猫を見て、想像力を働かせて描いたのでしょうね。

 


こっちはヒョウ?と思ったら、どうやら虎のメスのつもりで描いたらしい。ヒョウの毛皮の写生もあったのですが、当時は別の生き物だと知らず、虎のメスだと思われていたとか。へえ。

 

本間美術館所蔵「虎皮写生図」。横に小さくヒョウの皮。

 

この他にも一部撮影可の作品がありました。最終日駆け込みのため、会場内はなかなか混雑していましたが、人の合間を狙ってどうにか撮影。

 

「雪松図屏風」

円山応挙唯一の国宝指定作品。迫力と気品がありますが、使っている画材はめちゃくちゃシンプルで、白い雪は紙の地の色だそうです。会場の三井記念美術館の所蔵。

 

 

 

「驟雨江村図」

伊藤博文の旧蔵品。一般的には初代総理大臣の、わたし的には長州ファイブの伊藤博文(春輔)です。

モチーフの主役となるものが無く、一瞬何が描かれているのかも分からないのだけど、んん?と思って覗き込むとそのまま吸い込まれそうな不思議な絵ですね。伊藤はどのへんを気に入ったのだろう。

 

 

竹鶏図屏風・伊藤若冲」「梅鯉図屏風・円山応挙」

これは会場では撮影不可なのでチラシから。

若冲とのコラボ屏風です。互いに得意なモチーフを選んだらしい。どちらもすぐそれと分かるほどに「らしさ」が出ていて、楽しんで描いてそうだ。

 

 

「牡丹孔雀図」

福田美術館の所蔵。これも残念ながら撮影不可だったのだけど、やっばいクオリティの写実画です。大乗寺の「松に孔雀」を思い出した。単眼鏡で細部までじっくりと見ていくと、羽の微妙な輝きや鋭い眼の周りまで、細かく命が吹き込まれている。孔雀を描かせると応挙すごいな。

 

 

この他、あのお馴染みの丸っこくコロコロしたワンちゃんとか、幽霊画とか。

「足の無い幽霊」を初めて描いたのは円山応挙ではないか、と言われているという話も、へえ。