
漆原由紀さんの「蟲師」、原作原画の展覧会へ行きました。
実は本当にギリギリまでやっているのを知らなくて、今日は外に出る元気があるから何かやっていないかな~と調べたら発見。しかもその日が最終日だったので滑り込みセーフでした。
蟲師展はアニメ版の線画をメインに展示した小規模のものを10年くらい前に見ていますが、原作原画は初めてです。
☆2015年の蟲師展レポート
10年前、浅草橋での小さな会場は確か、ミネラルショーと同じ日に行ったような覚えが。入場無料でしたが、原作者の色紙やアニメスタッフの寄せ書きなどもあって満足度が高かった。
原作を初めて読んだのはもう思い出せないくらいに前でして、アニメ版もBDで持っています。むかし夢中だった作品というのは、今となるとまったく熱が残っていないということも多いんですけれど、この作品は今でも思い出すと当時と全く変わらない温かな気持ちが蘇ります。
会場内はスマホでのみ撮影可。最終日でしたが、混み具合も酷くはなくゆっくりと鑑賞できました。



特に好きな序盤のエピソード「緑の座」「柔らかい角」。
この微妙に時代の分からない独特な、けれど不思議な懐かしさのある世界観が好きです。同じくゆったりとした和風系ファンタジーは数あれど、やはり雰囲気作りにおいてこの作家さんは頭一つ抜けているように思う。
その雰囲気的美しさはタイトルのつけ方もその一つで、詩のように心に残り、ふとした時にその響きを思い出すようなものが多いです。
作者自身が「タイトルありき」と語った「春と嘯く」。


カラー原稿は残念ながら複製画です。原画保護の理由からだそうなので仕方がないのですが、現物を見てみたかった。
しかし、よく見ないと気づかないほどに精巧な複製画で、絵の具のにじみの細部まで見事に再現されていますので、会場で見る価値はありました。



「探幽」とても好きなキャラクターです。
佇まいが美しく、僭越ながらむかし模写したこともあったりする。





ギンコさんとの微妙な関係。
あからさまじゃない所がよいです。というか、本当に将来的にも何もなさそうな気もしますし、それはそれでよいです。







個人的にはやっぱり序盤あたりのエピソードの方が思い入れが強く、絵柄も好みなのですが、最終章の「鈴の雫」はかなり印象が強いです。
この章のアニメは当時、劇場版として公開されたのですが、近所の映画館でやっていなくて、少し遠くまで観に行った思い出もあり。
物販ではいろいろなグッズが出ていましたが、最終日だったので残念ながら人気の高いものはおおかた売り切れていました。
ランダム販売の色紙と缶バッジだけ一個ずつ購入。
