
制作:Binary Haze Interactive
ジャンル:タクティクス、ダークファンタジーSLG
クリア時間:25時間前後
わたしとしては珍しく、アクションではないバトルゲームです。
タクティクス系という、将棋やチェスのように盤上でキャラクターの駒を進めて、コマンドを出して戦うもので、初めて手を出したジャンルでした。
「エンダーリリーズ」や、今年出た続編「エンダーマグノリア」と同じ制作会社で、その二本に比べると若干人気が低いようなのですが、わたしはとても気に入りました。
記載されている会社名・製品名などは、各社の商標、または登録商標です。
©BINARY HAZE INTERACTIVE Inc.

難易度は最初は「ノーマル」と「イージー」から選べます。クリア後に「ハードモード」と「NG+」が追加。
わたしは初周ノーマルで始めましたが、そこそこ難しかったです。
オープニングムービー。


作中かなりムービーシーンが多く、声優さんも豪華です。
世界観はだいぶ殺伐としていて、救いが見えてこない程に人類が追い詰められています。余計な恋愛やらコメディやらは一切無く、終始硬派な感じでした。
ストーリーもゲーム性もとてもシンプルなのですが、それが欠点ではなく、上手くまとまっているように思います。

盤上でキャラクターを動かすタクティクスゲーム。
こういう系がわたしは初めてだったというのもあり、新鮮でした。アクションではなく、戦略で戦っていくというのが意外に難しく、少し間違えると簡単にキャラが死にます。五人いるキャラクターは全員それぞれに欠かすことのできない役割があり、一人でもやられると一気につらくなるので、戦闘中は常に緊張感があって楽しかったです。
攻撃可能範囲に仲間を置いておくと「連携攻撃」ができるので、これをうまく発動させるために仲間の配置を考え、できるだけ1ターンでの攻撃回数を増やし、敵を減らしていくというのが基本のゲーム性になります。
レベルが上がった時に上昇するステータスはランダムらしく、キャラによって上がりやすさがあるようですが、基本選べません。
スクショは一周目クリア後のものです。
サラ CV:甲斐田裕子

主人公格の女性。
CVが甲斐田裕子さんです!CVが甲斐田裕子さんです!(好き)
サラさんはとにかく回避力がガンガン伸びるので、育てばノーガードでAPを温存しながら前に出て戦えるというすごい人です。
低燃費のスキル「フェザースマック」で連携攻撃のスイッチ係にすると、1ターンで3回くらい連係ができますし、さらに「追加攻撃」のスキルも付くと総ダメージが凄いことになります。
しかし、そこまで育つまでは耐久も攻撃力も低く、序盤がつらいです。
グレン CV:小山力也

リーダー格の男性。
ウルスに次ぐ壁役で、攻撃力も高く、頼りになるお兄ちゃんです。
次の敵の攻撃を必ず避けて反撃をするという「直斬の型」が優秀ですが、正面からの通常攻撃でないと発動しないので、斜めからの槍や、弓の遠距離攻撃には無力です。連携や仲間と隣接でのダメージ上昇スキルがあるので、できるだけ固めて動かしたい。
ルグ CV:津田健次郎

一匹狼系と思わせて、わりと連携の要です。
仲間の防御力を高める「アイアンウォール」がありがたいですし、槍の斜め攻撃で連係に参加できるのも優秀です。
ただ、本人は攻撃されるともろいし、なぜか敵からのヘイトが高くてよく狙われます。油断すると真っ先に落とされますので、「アイアンウォール」を発動させつつ、みんなでルグをガッチリ囲んでお姫様のように守るというフォーメーションが出来上がってしまいました。
ウルス CV:玄田哲章

異彩を放つシュワちゃんボイス。
壁役として一番前に立ちはだかり、カウンターでがっつり敵の体力を削ってくれます。ルグのサポートも付けばガッチガチになるので、正面の敵だけでなく弓やら槍やら食らいまくっても平気で立っていますが、唯一魔法攻撃には弱いです。
そのままだと魔法防御力に関係する「敬虔」がまったく伸びないみたいなので、アイテムによるドーピングでちょっとだけ伸ばしました。
攻撃力も高いのですが、命中が低いのでたまにスカるのはご愛敬。
カレン CV:水樹奈々

弓による遠距離からの連携スイッチ係、かつ回復係。
フォーメーションの一番後ろで狙われにくいように待機させていましたが、回避力がサラさんに続いて高いので、不意に攻撃を受けてもわりと避けてくれました。
「追加攻撃」も優秀で、お兄さんたちの連携でギリギリ削り切れなかった敵の体力にトドメを刺してくれる場面がちょくちょく見られました。
ルグの「アイアンウォール」は、彼の前後左右4マスに居る仲間の防御力を高めます。仲間がガードを使えば、効果は重複しさらに防御力が上がります。
しかし、ルグ自身はまったくの無防備状態。なので4マスをしっかり仲間で囲んでルグを守る。これが基本のフォーメーション!(わたしの場合)

しかし、攻撃でも防御でも、みんなを動かすにはとにかくAP(行動力)というゲージを消費します。APに余裕があれば、攻撃しつつその後ガードという事も出来るのですが、たいていは1ターンで攻撃か防御のどちらかです。
つまり、下手に攻撃をしに行くと、目の前の敵は倒せたとしても、次のターンでさらに迫ってくる敵にノーガードで滅多打ちにされてしまうのです。じゃあどうするか?
まず、倒したい敵の斜めか1マス飛ばしにルグを置き、「アイアンウォール」を使います。そして敵の目の前にグレンとウルスを置きまして、ガードもしくはカウンターのスキルで待機させます。


そして、サラやカレンを使って敵を攻撃!
するとお兄さんたちの「連携攻撃」が発動しますので、ボタンを押すと…。


とりゃあ!連携攻撃!!
このようにすると、次の攻撃に備えてガッチリフォーメーションを固めつつ、敵を排除できるのだ。(このスクショは一度フォーメーションで攻撃を耐えた後のトドメだけどね)
もしAP切れでガードができなかったとしても、ルグの防御が効いてくれます。ただし、敵に槍や弓持ちが居た場合は、仲間のガードをかいくぐって無防備なルグがやられる事もあります。
さらに、中盤からはキャラの立っている場所を1マスずらして来る敵も現れるので、どんな敵が来ているか、よく考えて立ち回らないといけません。ひとつの戦法で無双できるわけではないので頭を使うのが楽しかったです。
「モース」という敵集団はとにかく大群で攻めてきます。
もうこれダメだろ!死ぬだろ!ってくらいに、倒しても倒しても次から次へと援軍が現れて絶望することもしばしばです。けれど、それをうまく立ち回って捌き切った時はなかなかに爽快です。
火力も体力も高い大型の敵が3体も同時に現れました!
仕方ない、ウルスおじさんの必殺技、周囲8マスへの同時攻撃、「バーニングロアー」を使うしかない!


ドグシャーーーーン!!!

もちろん一撃では倒せませんが、ウルスを連携用にその場に待機させ、サラやグレンを使って残りの体力を削り、一体ずつ処理していきます。
最後にカレンで連携スイッチを入れまして…。


どっせーーーい!!とどめええええい!!!(CV:シュワちゃん)
みんなそれぞれに役割があるため、キャラがやられると非常につらくなるのですが、簡単にやり直しはせず、残った人達でどうにかフォローして粘ってみるのも楽しいです。

この時はグレンとルグのお兄さんコンビが不覚にもやられてしまったので、残りの3人で頑張ったのですが、カレンがかなり活躍してくれました。
捕まったら大ダメージ、場合によっては一撃死の爆弾モースを、弓で片づけてくれるのが非常に助かる。
意外と粘れるというのも面白いところなのですが、しかしどうにもならない時もあります。他のみんながやられ、ウルスが1人で頑張りましたが、流石にこの状況は…アカン…。


さらに酷いのがこちら。
カレンの武器は弓なので、目の前の敵は攻撃できません。ひとりぼっちでこんな四方を囲まれてはどうにもならない。てめえらの血は何色だ!!
一方こちらは終盤の難関ステージ、いつも以上に大量の敵が次々と、本当に次々と襲ってきて酷いことになりました。
倒さずとも一定時間(ターン)生き残れば勝ちなので、細い行き止まりの道の端っこに逃げ込み、壁役を交代しながらカレンの回復スキルを使ってどうにか凌いでいました。

しかし、まずサラさんが回避しきれずに退場し、ウルスおじさんの自慢の壁も耐えきれなかった…。


ウルスがやられたことで、無防備なルグもぶっ叩かれてダウン!
もうグレンとカレンの2人しかいない…。カレンにできることはただ一つ、グレンの体力を回復させることです。しかしこのスキルにAPを使えば、カレンはもうガードはできない。きっと次でやられてしまうでしょう。


けれど少しでも時間を稼ぐため、グレンを回復させてガードさせ、せめて敵がグレンの背後に回らないように自分はノーガードで壁となりました。
やらせているわたしが言うのもなんですけれど、なんという悲劇!
しかし!なんとここで勝利条件の一定時間(ターン)が経過し、クリアです!
みんなの犠牲は、無駄じゃなかったんだ!

メイン5人以外のキャラクターにも力が入っていました。
この子は物語の途中で助けた子供、ナキくん(CV:福山潤)。


ひ弱で戦えないこの子を守りながら、逃げ切るというステージもありました。
サラさんやグレンが特に慕われていて、剣の稽古をするシーンがあったり、交流するムービーが多く、殺伐とした中で束の間のほっこりタイムでした。
この人は「クソ野郎」が口癖のクソ野郎おじさんこと、レバンテ将軍(CV:大塚明夫)。


ウルスとは旧知の仲のようで、とにかくボイスの迫力がすごいお2人さんです。
こっちは、なんかよくピンチになっているロルトスさん(CV:安元洋貴)。


最初ヘタレかと思わせて意外と根性があるし、ちゃんと慕われていたローワン団長(CV:三宅健太)。冷静沈着な弓使いの副団長ソキアスさん(CV:武内駿輔)。
みなさんステージに出てくる事があるのだけど、ぶっちゃけ邪魔です。
彼らの攻撃が役に立つことはあまりなく、勝手に攻撃しに行って勝手にやられるので、正直後ろで大人しくしていてほしい。
ソキアスさんのような弓使いなら、距離を取りながら攻撃して反撃を食らわずにいてくれるのでまだ良いのですが、前に出て行こうとする剣持ちがどうしようもないです。
↓わたしが必死でフォーメーションを整えているのに、勝手に前に出てやられるローワン団長。

距離を取っているソキアスさんの方がまだ空気読めてますよ団長!!
このゲームの何がつらいって、一番は資金不足です。
武器には耐久があり、これを直すにはかなりのお金がかかるのですが、ゴールド稼ぎの手段が少なく、売るための金塊や銀塊はなかなか手に入りません。
1ステージ戦えばもう修理が必要なのだけど、そのステージで換金アイテムがぜんぜん出ないことも多い。
しかもわたしはあまり理解していなくて、強い武器が出たら今までの武器を捨て、強い方を鍛えて乗り換えていたのだ!

↑これを見てもらうと、サラさんに持たせているのは「グラディウス」という短剣なのが分かりますね?
しかしこれは結構な高級武器でして、こんなのをずっと持たせていたら修理費がかさむのは当たり前なのだけど、強い武器が出たら乗り換えるのは当然だろ?とか思っていたわたしは、金欠の理由がこれだという事が分かっていなかった。
いや、気づけよ!って話なのだけど、なんとわたしは一周クリアするまで高級武器を持たせ続けたのでした。それでも一応なんとかなったって話でもある。
一周クリアにかかった時間は25時間ほど。その後NG+のハードモードをもう一周しています。
トロフィーに難しいものはそんなに無いのですが、上記のようにわたしは強い武器にさっさと乗り換えていて、初期武器を鍛えていなかったので、「それぞれの初期武器を最高まで鍛える」というトロフィーが一番時間がかかりました。
しかも、ルグの槍で間違えて「パイク」を鍛えてしまったのだよ…。トロフィー対象は「スピア」だったので、強化アイテムを集めなおすのが非常に大変でした。

このトロフィー以外はほとんど一周クリアで自然に取れていました。
「キャラのレベルを40にする」というトロフィーは、NG+を少し進めれば取れますので簡単です。
ちなみに、「NG+」ではない、完全な「ハードモード」は難易度がとんでもないので下手に手を出してはいけない。わたしは少しだけやってみたのだけど、最初のステージからめちゃくちゃきつくて、2つめのステージで諦めましたよ。
レベルが上がればいけると思うのですが、最初は遊撃戦も出来ないのでどうにもなりません。「キャラが運よく敵の攻撃を避けまくる」とかしないと無理なのでは?って思いましたけど、クリアした人はいらしゃるようで…まじか。
「ハードモード」のクリア後にはオマケムービーがあるのですが、これは「NG+」でのクリアでも見られますから、無理して普通の「ハードモード」に入る必要はありません。
1プレイには30分前後も時間が取られますし、あまり続けると飽きやすいゲーム性ですけれど、全体のボリュームは多すぎず、一周クリア時はキャラクターへの愛着もあって「まだみんなと別れたくない感」がありましたから、トロコンしつつの2周目クリアまでなら全然飽きずにできるという、最後まで非常に丁度よくまとまっている感じでした。

雪のステージで、お供二人を従えたラスボスに立ち向かいました。
ローワン団長の仇だ!くらえ!

やった……か!?


な、なに~~~!!?
立ち上がって体力全快しやがった!!しかもHPどんだけあるん?固すぎるし、後ろからは次々と際限なくザコ敵が迫ってくる!これは積んだか!?


ウルスがすべてのAPを使い切る必殺技を出し、ルグがすかさず連携攻撃!
しかし、ラスボスの高体力はなかなか削れず、ついにウルスは力尽きてしまった!


諦めんぞ!!ザコを蹴散らしながら、必死で連携攻撃を続けます。
そして、グレンがラスボスからの攻撃を受けた時、バシッ!と反撃を決めました!


や、やったあああ!!!倒したぞ!!
ここでエンドロールが流れてハッピーエンド…と、他のゲームならなるのでしょうけど、しかしこの作品はそう甘くは無かった…。
ラスボス討伐後にムービーが始まりました。
あいつを倒しても、敵の勢いは収まらなかったのだ。


必死に抵抗する5人。
けれど、初めにウルス、次にカレンが倒れる…。


ルグとグレンが粘りますが、彼らもやがて力尽きました。
ひとり残されたサラさん。
ああ、ここはオープニングムービーの場面ではないか…。



短剣を握りしめ、立ち向かっていくサラさん。
ここでエンドロールが流れ、物語は終わりです。

うーん、これはバッドエンドとも言えるのですが、しかし悲壮的で美しいですし、わたしとしては後味の悪さはありません。
冒頭でこのシーンから始めているあたり、製作者としてもおそらく、これがやりたかったというエンドなのだと思います。他のゲームだったら、真エンドでみんな助かるという展開もやりそうですけれど、そんなエンドはありませんし、わたしも必要無いように思います。
シンプルですが、とても完成されたストーリーだと思います。
ちなみに、ハードモードクリア後のオマケムービー、というかムービーというほどではなく、音声がちょこっと流れるだけなのですけど、声優さんが無駄に大御所の山寺宏一さんでした。
「私の声が聞こえるか?…目を覚ましたようだな。ナキ」

たったこれだけですけど、これって続編のフラグでしょうか?
ナキが成長して戦士になって、山寺ボイスの師匠か誰かが出てくるのかな。でもこの作品は残念ながら、エンダーリリーズほどの人気作ではないようなので、続編が出せるのかは疑問ですね。もし出たらわたしは買いますが!